「一緒に行くか?」
「は?」
「だから、花見、一緒に行くか?」
一応、俺の先生で恋人?のカカシが急にそう言い出した。
俺はというと修行をしている時にカカシが現れて、なかなか修行に再開できず困っていた。
「.....」
確かに外は桜が満開で、はらはらと花びらを散らしている。惹かれなくはないんだが。
「俺は忙しい」
俺は立ち上がって、修行を再会しようとした。
「...用件はそれだけだよな」
「あぁ」
カカシはそう言った。
「あ〜あ、折角、色々用意したんだけど。 しょうがない。サクラでも誘うか」
カカシが立ち上がった。  
「サスケは...忙しいんだよな」
カカシは俺をじっと見据えた。
「....あぁ」
俺は小さく呟いた。 でも、内心気が気じゃなかった。 
一応俺の恋人が、他の奴と花見を楽しむのは俺としてはあまり好ましくない。
しかも子どもといえ、女だ。あいつが女好きなのは嫌というほど知っていた。
二人で花見は気恥ずかしかったが、この際、受けるしかないか。
俺は修行を止めた。
「お前と花、見るのも悪くないかもな」
これじゃ、あいつの思う壺なんだろうけど、それでもやっぱりこういう結果になる。
俺がそう言って、カカシを見ると、カカシは優しく笑っていた。




というわけで、俺とカカシは花見に行くことになった。

が、待ち合わせになかなかあいつが来ない。
俺はもうこれ以上待たせるつもりなら帰ろうと決め込んでいた。
「....ちっ」
周りを見ても、それらしい人物は居ない。
俺は帰ろうと腰を上げた。
「帰っちゃうの?」
どこから現れたのやら、俺の目の前に今までずっと待っていた人が居る。
「いつもいつも遅刻してきやがって...」
「ちょっと道に迷ってね」
(こんな知り尽くしてる道のどこで迷うんだよ)
言ってやりたいことはたくさんあったが、ここで喧嘩してもしょうがないので、俺は言葉を飲み込んだ。
「じゃあ、行きますかっ!」
さりげなく俺の手を握ると、カカシはそのまま歩き出した。




「....うわっ....」
木の葉隠れの里にこんな場所があるなんて、俺は知らなかった。
俺の目の前には、何本かの桜の樹。 どれも花が満開だった。
「俺の穴場だ」
カカシは満足げに微笑んでいる。
「どうだ。 綺麗だろう?」
「......あぁ」
俺の呆気にとられた様子を見て、カカシはまた微笑んだ。
そして、一つの大きな大樹の下に座り込んだ。俺も一人分空けて、カカシの隣に座った。
目の前でひらりひらりと舞う花びらが風流で、普段はこういうもんにあまり興味の沸かない俺も感動した。
「サスケのこんな顔が見れるんなら、連れてきて正解だったな」
カカシはうんうんと頷くと、腰につけていた酒瓶を取り出し、そのままこくりと飲んだ。
「おい、酒、飲むのかよ」
「いいじゃないか。今日、任務は無いし、こんな景色の中、酒が無いなんて....な」
俺はふ〜っとため息をつき
「...花より団子」
とポツリと呟いた。
「お前も今日は酒、飲んでもいいぞ〜。 俺が許す」
「おい!!」
仮にも教師の癖に生徒に酒勧めてどうすんだよ。ったく、いつもいつもコイツは....
俺があきれて、ぼうっと桜の樹を見ていると、クイッと体を引かれ、むっとするような酒の香りに包まれ、
柔らかい唇の感触と共にちょっと苦味のある酒の味がした。
「....っ!!」
カカシが俺にキスをしていた。いつものような濃厚なものではなかったが、酒の匂いもあってか、俺の頭はぼーっとした。
「何しやがる!!」
俺は勢いよくカカシを突き飛ばした。隣で笑っていたカカシは、桜の樹から1m程離れた所へ突き飛ばされた。
「いたたぁ..」
結構痛いはずなのに、それでもカカシは笑っていた。いつもよりもっと柔らかい笑顔で...。
「痛いなぁ。  ちょっとキスしただけじゃないか」
「...何がちょっとだ。今日は、花見に来たんだろ!!  花を見ろよ。 花を!!!」
「.....俺、花より団子だから」
カカシはにんまりと笑った。俺がその笑顔に鳥肌を立てたことは言うまでもない。





「....っはぁ...んぅ」
俺は半裸の状態でカカシに跨りながら喘いでいた。
「あぁ....っく」
首筋を舐められ、乳首を弄られ、体中がビクビクと震えていた。カカシは本当にこういうことが上手い。
しかも、少しお酒が入っているからか、いつもより求め方が激しい。
ただでさえ、イきそうなのに。ちくしょう、激しくすんな。このウスラトンカチ。
「....っはぁ....はぁ」
舌を絡めるそのキスも熱っぽく、触れる体も熱を持っている。
「サスケ...あちぃ」
「熱いのはお前だ。 ウスラトンカチ。 ....っは」
「気持ちイイくせに、素直じゃないんだから」
「....くっ...あああ」
「そうそう。 それでよし」
カカシはいつもどおりの笑顔で笑うと、また俺の体に愛撫を施した。
「はっ....。 もう....だめぇ」
俺の体は限界だった。 こんなに熱っぽく求められて、嫌というほど体は感じていた。
「もっと...俺に酔って。俺の前で乱れて」
カカシは俺にキスをした。その時、俺の口の中に生温かい苦い液体が入ってきた。
「....っげほ。 がはっ」
「どーだ。うまいか?」
どうやらカカシの持っていた酒のようだ。
「...げほげほ。 上手いも何も...」
口の中いっぱいに広がる苦い液体。俺の頭はくらくらしてきた。
「???」
「はは。 結構強い酒だからな、コレ」
「....っ」
体が上気して、しっとりと汗に濡れる。体の内部からじわじわと焼かれる感じだ。
「くそっ...」
体が思うように動かない。体が熱くて頭がボーっとする。息も荒くなってきた。
「そんな風に瞳を潤ませて..。誘ってるデショ」
「....んなわけねぇだろ」
俺は抵抗したつもりだったが、どうにも誘ってるようにしか見えなかったらしかった。
その証拠にカカシが何も慣らさないまま、己自身を突っ込んできたからだ。
「いっ....!!!」
「おや。 結構、感じてるみたいだね。 中がいい具合に締め付けてくる」
確かに慣らさずに入ったはずなのに、俺は痛いだけじゃなかった。胸のところからじわじわと....妙な感覚が湧き上がっていた。
「でも、痛いみたいだね」
カカシはくすりと笑うと、あらぬことか、そこに酒を注いできた。
「こんなんでも、酔うのかな?  どう?」
酒とカカシの精液でぐしゃぐしゃになった俺のソコ。カカシが動くたびになんともいえない音がする。
「ひっ!! ....っあ... ふぅ」
「イイんだ。こんなところから入れても酔うんだ」
「あああ....あっ...」
「もっと酔って」
「ああっ....あっ...くっ」
「サスケが感じると、俺もイイ」
「あっ...あああああ」
カカシの動きが徐々に早くなっていく。その度にぐちゃぐちゃという音も大きくなっていく。
それが俺の絶頂が近いことをあらわしている。
「あっ...はぁ...カカシィ」
「イキたい?」
俺はこくこくと頷いた。
「ああ? ああああああ」
その途端、激しくついてきたカカシに俺は耐え切れず達した。
「青姦もいいよね」
カカシはそこでくくと笑った。
桜の雨が俺とカカシを包んだ。はあはあと荒い息をしながら、俺はカカシの匂いと桜の匂いに酔っていた。
「まだまだヤりたいないな」
カカシはそう言うと、寝転がってる俺を自分のほうに向かすと口付けをしてきた。
「え?」
「今日は帰さないつもりだし。明日、修行ができないくらいにはヤるつもりだから覚悟して」
カカシは嫌な笑みを浮かべ、俺への愛撫へと移った。
.....マジで.....
桜がこんな俺を慰めてくれるかのようにはらはらと舞っていた。
花より団子もいい加減にしろよ。
「はいはい。 真面目に感じようね」
そうして俺は舞い散る花を見ながらカカシの愛撫に溺れていった。



【終】



【あとがき】
甘い。砂吐きそう。すみません。しかもやってるだけ。甘い。